それは「何年落ち」の中古車か

自動車には「モデル」というものがあります。おなじ車種であっても、年によって微妙に違ったモデルが販売されることが多いのです。「何年モデル」というセグメントで、それを判別することができます。

一般的に、「古いクルマ」は安いものです。それは理屈を知らなくても納得できることではないでしょうか。「古いものは安い」、「最近のものは高い」。それはある程度想像がつくことではないでしょうか。それは、一般的に私たちが容易に想像できることです。だからこそ、「市場がそうなっている」ということでもあります。私たちが思っているようなことは、すぐに市場に反映されます。私たちは消費者であり、「古いもの」に対しての価値を、「広い意味で」認めていないからです。

ただ、それを逆手に取ることで希望のクルマを安く入手できる可能性も増します。古いクルマ、つまり年式が経過した中古車は安いのです。ですが、それは年式が経過しているだけで、特に「悪い」ということはないのです。

自動車は何年も乗り続ける人がいるものです。10年乗り続けるなどということはザラです。ですが一般的な市場では5年経過したものからどんどん安くなっていきます。「売れない中古車」も、値段を下げてできるだけ流通させようとするものです。それは商売の鉄則でもあります。在庫としてダブついてしまったものは、なるべく早く消化しようとするのが商売です。たとえ利益を削ったとしても、早くその「売れない」在庫を排出して、今度は「売れる」車体を仕入れる必要があるのです。在庫を回転させるということはそういうことで、それがビジネスのひとつの方法でもあります。

新しい車体を仕入れるということは、その時点で「今はない可能性」を広げるということです。売れないものばかり並べていても、商売にはならないということです。

年式と走行距離は必ずしも比例はしません。なぜか売れ残ってしまって、走行距離は浅いまま、なぜかずっとダブついてしまっている中古車もあるのです。そのような車体は、中古車選びの際に狙い目になるのではないでしょうか。古いから「悪い」のではなく、ただ「新しくない」というだけです。

また、時代の流れと共に自分が気にいる車種が生産完了になってしまう場合もあるでしょう。例えば旧式のスカイラインなどは、現在ではもう中古でしか手に入りません。

そのような探し方をしていけば、スペック、状態に対して単価の良い車体を見つけることもできるかもしれません。モノの好みは一様ではありません。他の人は価値を理解できなくても、自分が納得しているのであれば、それは「良い買い物」ということにならないでしょうか。モノの買い方、お金のかけ方は考え方ひとつです。同じように「古い」ものでも、「ビンテージ」と言えば今度は高級感が増すのです。「一般的な価値観」などは所詮そのようなものです。細分化していき、「個人」に落とし込めば、その限りではないということなのです。

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